土地や建物などの売却を行う際には不動産業者と仲介の契約を結びますが、この契約には主に3種類の形態があります。1つ目は「一般媒介契約」と呼ばれるものです。この一般媒介契約のメリットは3~5業者程度の複数の不動産業者と重複して媒介契約を結べるという点です。同じ物件でも多くの不動産業者によって仲介されるとなるとより多くの不動産の購入希望者の目に触れることになるため良く用いられる方法です。

仲介契約の2つ目は「専任媒介契約」と呼ばれるものです。この契約を結んだ場合には他の不動産業者と重複して媒介契約を結ぶことはできません。しかし売り主が自ら購入希望者を見つけることは認められています。自分の知人や友人などで物件を買取ってくれそうな人がいる場合などには、この専任媒介契約が最適な選択肢となります。

最後の専属専任媒介契約というのは最も厳しい条件が規定された契約で、この契約を不動産業者との間で結んだ場合には、たとえ契約者本人であっても自分で購入希望者を見つけて契約することはできません。

このように3種類の契約形態を比べてみると一見すると最初の一般媒介契約が最も有利で任意売却にも適しているように見えますが、実際には専任媒介契約や専属専任媒介契約の方が早く購入者が決まるケースが多くなっています。その理由として専任媒介契約や専属専任媒介契約の場合は1社との契約となるため、不動産業者の方も最優先で依頼された物件を見込み客などに紹介するためです。

任意売却の場合には専任媒介契約や専属専任媒介契約が主に選ばれます。これは任意売却の場合は通常とは異なって売却を急ぐ必要があるためで、不動産業者を1社に絞って集中的に売り込みをかけてもらう方が早く売れる確率が高くなるからです。任意売却の場合でも専任媒介契約であれば、債務者が自分の知人や親族などから購入希望者を見つけてもかまわないと言うことになります。